マイナ保険証の登録解除を書面でしか受付けない理由らしきもの

投稿日：2024-10-26

＜マイナ保険証の登録解除方法＞
＜厚労省が主張する「マイナ保険証の登録解除を書面で申請する理由」の疑問点＞
＜マイナ保険証の登録解除を書面でしか受付けない理由らしきもの＞
＜「マイナ保険証推進≒蟻地獄の巣」説＞
＜参考資料＞

＜マイナ保険証の登録解除方法＞

　マイナ保険証の登録解除方法については、東京新聞が、＜シリーズ　教えて！マイナ保険証＞の中で、詳しく紹介している。

マイナ保険証　解除の方法は？要注意なのは？　10月28日から対応開始　返納との違いも【Q&Aで解説】
www.tokyo-np.co.jp

＜マイナ保険証の登録解除に関するQ＆A(一部抜粋)[ここから]＞
Q　解除の手続きは、どうすればいいですか。
A　加入する健康保険の窓口に解除申請書を提出してください。申請を受けて、健保の担当者がマイナ保険証の基幹システムに解除を依頼すると、翌月の月末に解除が反映されます。
Q　利用登録は「マイナポータル」を使ってオンラインでもできました。解除もできるのですか。
A　基本は、加入する健保の窓口に書面で申請することになっています。[以下省略]
Q　なぜ利用登録と同じではないのですか？
A　厚労省は、資格確認書の交付漏れを防ぐため、書面で健保窓口に申請する仕組みにしたと説明しています。
＜マイナ保険証の登録解除に関するQ＆A(一部抜粋)[ここまで]＞

＜厚労省が主張する「マイナ保険証の登録解除を書面で申請する理由」の疑問点＞

(疑問点1)「資格確認書の交付漏れを防ぐため」とあるが、書面で申請すると交付漏れを防ぐことができて、オンラインで申請すると交付漏れを防げない？
(疑問点2)「素晴らしい筈のマイナカードとマイナ保険証システム」のほうが、書面申請より劣る理由は？
(疑問点3)どこかで、「オンラインで申請＆受理すると、資格確認かできなくなってしまう空白期間が発生するため」という理由が書かれていた記憶があるが、受付けだけしておいて、実際の解除は一定期間後にすれば良いのでは？「素晴らしい筈のマイナカードとマイナ保険証システム」ならば、従来の保険証に切替えが実施されたことを自動判別して、その時点で自動解除できるのでは？

＜マイナ保険証の登録解除を書面でしか受付けない理由らしきもの＞

　マイナ保険証の登録解除を書面でしか受付けない理由として、厚労省の言う「資格確認書の交付漏れを防ぐため」が納得できないため、徐走人がその「理由らしきもの」を考えてみた。
　そもそも、マイナ保険証の登録解除はできない仕様になっていた。「任意と言いながら、一旦登録したら解除できないという仕様や運用はおかしい」という指摘を受けて、渋々解除申請を2024-10頃に開始することになった経緯がある。ということは、一旦登録したら解除はさせたくないという意思が、政府にはあるように感じる。
　マイナ保険証に関する記事を、徐走人もいくつか書いてきた。

マイナ保険証に対する私の方針
https://slowjogger.hatenablog.jp/entry/2024/09/30/082640

マイナ保険証：「使い勝手が現行の保険証並に良くなるまでは、現行の保険証または資格確認書を使ってやるぞ！」(その1)
https://slowjogger.hatenablog.jp/entry/2024/10/04/074512

　これらの記事の中で、マイナ保険証推進が蟻地獄の巣と良く似ているという「マイナ保険証推進≒蟻地獄の巣」説を紹介した。この仮説に従って考えると、理由らしきものが見えてくる。

　蟻地獄は、様々な方法で彼または彼女が作った巣に落ちかけた蟻を巣から逃さない工夫をしている。
①巣を作るとき、大きなハサミで石を投げ飛ばすのだが、大きな石は遠くに飛ばし、小さな石は近くに飛ばすようにしている。この工夫により、巣内はすべて小さい石のみになり、蟻の足が滑って脱出が困難になる。
②巣を作るとき、巣内の前方の斜面は傾斜が急で、後方斜面はゆるやかになるようにして、確実にハサミで捕らえられるように工夫している。

　一方、マイナ保険証推進策では、一旦マイナ保険証登録した人には、以下のように工夫することにより、抜け出せなくなるようにした。[徐走人の個人的見解]
①当初は、解除する方法を用意しなかった。
②渋々、解除申請を2024-10頃に開始することになったが、渋々なので少しでも登録解除者を減らしたいので、面倒な手続きで申請させることにした。